わたしからあなたへ

「ブログかけ!」というお言葉を頂きましたので、恐れ多くも挑戦中です。私に起きた不思議な物語の第1章を無事書き終える事が出来ました。しかし不思議な流れは力強く私を運び続けています。「あなた」が目に映る世界が苦しいと感じるのであれば、その心を「ほんの少し温める」一助になれば幸いです。泣いて笑って共に世界を味わいましょう。

天河神社が呼んでいる④(天河までの流れ④)

『なんにもありはしないのか』

f:id:sintamsc:20171221072618j:plain

「川からかすかに見える禊殿~見ているのはわたしだ」bY S

 

もうじき、日が暮れる。

私は、川の反対岸にうっすらと見える赤い建築物の『何か』に向かって、

『明日、会いに行くから』と呟いて立ち上がった。

 

川沿いを歩きながら、私は宿を目指した。

宿の夕食までは、まだ時間あるようだ。

『宿に戻っても仕方あるまい、せっかくだ。天河神社の境内でぼんやりしよう。』

 

 

私は天河神社に到着した。

境内をブラブラと歩くと、ポスターが目に入った。

 

『龍村 仁 監督 地球交響曲(ガイアシンフォニー)』

美しい写真、 命が一つである事を表現しているようなポスター。

私は強く興味を惹かれた。

『俺が好きな世界観だな、帰ったら見てみよう』と思った。

 

私はしばらく境内のベンチで過ごしていた。

 

参拝に来る方、風に揺れる木々、社務所、本殿など、ぼんやりと見つめていた。

 

ふと私の視界に

お年を召した、ずんぐりとした体型の宮司さんが通りかかった。

宮司さんは、私と目が合い軽く微笑し、会釈をされた。

包み込むような空気を纏った方で私は思わず、天河神社に来た理由を伝えたくなった。会釈をした後、思わず立ち上がり手を握りたくなる衝動に駆られた。

 冷静な思考は

「そんな訳の分からない事を言っても困らせるだけだ。」

と思い直させ、その宮司さんが社務所に帰る背中を見送った。

 

後で知る事になるのだが、その宮司さんこそ、その世界では伝説的な存在である

柿坂 神酒之祐(かきさかみきのすけ)宮司であった。

日が暮れて、風が冷たくなった。

私は、宿に戻り食事をする事にした。

宿泊客も食堂に集まり始め、それぞれが簡単な自己紹介などをしている。

 私は適当に空いている場所を見つけ席についた。

 

私は表面上、いつも落ち着いているように見えるらしいが、その様な場が特に苦手だ。すぐに逃げ出したくなる性質だ。

隣に座った女性客2人組に、

「どこからお見えですか?」なんて気の利いたことも言えず、

微笑んで会釈するのが精一杯だった。

 

宿泊者同士の会話は弾んでいた。 

天河神社に来た理由は、それぞれの目的があるようだった。

トッレキングや天河神社への参拝。

結婚式を天河神社で挙げたので、数十年ぶりに天河に来た夫婦など。

 

隣に座っている女性は私と目を合わせると、

『天河神社に来た目的は何ですか?』

と私に尋ねた。

私は瞬間的に固くなってしまった。

この場で本当の事を言っても「変な奴・・」と誤解されるだけだろう。

私は「・・・観光・・・です。」

と反射的に嘘をついた。

ぎこちない回答だったためか、女性は少し不思議そうに私を眺めていた。

 

 夕食後、隣で食事をしていた女性2人組に声をかけられた。

 

「良かったら天河神社の本殿に行きませんか?夜も素敵な雰囲気らしいんです。

でも私達2人じゃなんとなく怖いし・・」

 

私は、一人でゆっくり味わいたいと思いはしたが、

この様な人との出会いが旅の醍醐味だと思い直し、

「いいですよ」と返事をした。

 

私は一人旅をよくした。

結局、旅は人と出会うからこそ『命』を持つのだ。

 

宿を出て

お互いの情報を交換しながら、境内を歩いた。

本殿に行くとちらほらと人がいた。

「こんな夜にも人がいるのだな」と私は驚いた。

女性が多かった。

静かに瞑想をしている方

お祈りをしている方

祝詞が聞こえる

しんと静まり返った本殿は神聖な空気に満ちていた。

 

私は椅子に腰を降ろし、しばらく目を閉じていた。

私は神様に尋ねた。

「神様・・本当になんにもないのかい?明日、俺はもう帰ってしまうよ」

 

「・・・・・・」

神様からは返事はない。

私は目をあけた。

心地の良い風が、吹いているだけだった。

風に揺れた陣幕が、まるで呼吸をするように膨らんでいた。

 

やっぱり、なんにもありはしないか・・。

このまま何も得るものなく、帰るのだなと思った。

 

宿に戻ると宿の主人と出会えた。

 

「やあどうもどうも!」と宿の主人は陽気に挨拶をしてくれた。

「おっちゃんと呼んでくれたらいい」との事だった。

「まあここに座りなさい」ソファを指さし、座ることを促した。

私達3人は、ソファアに座った。

 

おっちゃんは、まるで小話をするように、天河の歴史・天河にご縁のある歴史上の人物・自分の生い立ち・ご真言など、などおもしろおかしく語ったが、どの話も造詣が深いことを感じさせるものだった。

特におっちゃんは女性の話になるのと元気になるのが、愛嬌と言うところだろう。

「好きな人をおとしたかったら、丘の上にある聖天様に会いに行きなさい。特定の形をした大根をお供えすれば、聖天様は願いを叶えて下さる。」

「嘘だと思うならあんたらもやってみたらいい」

「役行者 (えんのぎょうじゃ)の言葉で、受けた憎しみを同じもので返さず、徳をもって返したのだ。」というお話。

私達を感動させたり、笑わせたりとおっちゃんの話は自由自在であった。

 

 おっちゃんは、女性2人組に、それぞれ来た目的を尋ねた。

そして、いよいよ私の番になった。

「お兄ちゃん、旅の目的は・・・?」とおっちゃんが尋ねた。

 

 私は、本当の事を言わないと失礼だと感じた。

「・・・実は数日前に、明け方に天河神社という言葉を何度も聞いたのです。」

 

それを聞いた3名はしばらく沈黙して私を見つめた。

「俺自身もどうすればいいか分からない。だから来てみた。でもなにも起こらない。嘘くさい話なんだけど、本当なんです。」

 

おっちゃんは

「不思議な事があるもんだな・・それは、相当にあんたが天河神社とご縁があるんだな」と感慨深く私を見つめた。 

そして、おっちゃんの話はとどまる事なく続いた。

「こんなに話をする事もないんだけどな・・・・」とおっちゃんは笑っていた。

 

私は、おっちゃんが伝えた数あるお話の中で「聖天様」「丹波川上神社」という言葉が頭に残った。

 

私は、このおっちゃんの話が、この旅に色彩を加えてくれた事を心から感謝をした。

夜も更けたので、話はお開きとなった。

それぞれ

「おやすみなさい」と部屋に戻った。 

 

夜寝る前に、私には見えない存在。天河神社と私に伝えた存在に語りかけた。

『明日の神事が終わったら俺は帰るよ。俺は鈍感だから、もし伝えたい事があるなら、はっきり示してくれないと分からないよ。あなたが天河神社って言ったくらい、はっきり示してくれよ』

私は眠りに落ちる前、

もしかしたら、

『明け方に声が聞こえる』かもしれないと期待して眠りについた。

 

明け方、まるで地鳴りの様に雨が降っている音で目が覚めた。

 

             続く。 

 

物語の続きを読むにはをクリックして下さい。

天河神社が呼んでいる⑤4部完(天河までの流れ④) - わたしからあなたへ

 

1つ前の物語を読むには↓をクリックして下さい。

天河神社が呼んでいる③(天河までの流れ④) - わたしからあなたへ

 『あなたへ』

 やべー!!もう出勤時間10分前!!でこれ書いてます。

昨日は職場の会議だったため、夜書く元気はなく、

今朝4時30分に起きて書いてます。

結構厳しいー!!毎日書くなんて自分に課してしまって・・・。

しかも、最近小説風になってきて、文章量が増えてる。

集中してしまうと、やってしまう性格です。

でも、読んでくれる「あなた」がいるから、今日もなんとか書けました。

本当にありがとう。読んでくれているのが励みです。

さあ、木曜日!!がんばるぞー!!

行ってきます。

※本日よりブログランキングに参戦しました。

励みになりますので是非クリックして下さい!!