わたしからあなたへ

「ブログかけ!」というお言葉を頂きましたので、恐れ多くも挑戦中です。私に起きた不思議な物語の第1章を無事書き終える事が出来ました。しかし不思議な流れは力強く私を運び続けています。「あなた」が目に映る世界が苦しいと感じるのであれば、その心を「ほんの少し温める」一助になれば幸いです。泣いて笑って共に世界を味わいましょう。

インド編①「父の背中」(番外編・天河までの背景①)

『インドの旅①』~父の背中

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 『リキシャの背中』 インド カルカッタ byS

 

車のクラクションの音が飛び交っている。

ベタリとした、まとわりつくような空気。

汗ばむ肌。

香辛料の匂い。

人々が叫ぶ声。

命がうごめいている。

 

大きく重いバックパックを背負い。

喧噪の中に私はいた。

 

『25ルピーだろ?』

 

リキシャの男

『50ルピーじゃなきゃダメだ』

 

『30ルピーでどうだ?』

 

リキシャの男

『ダメだ!!』

 

『そうか、他をあたるわ。じゃあ!』

 

リキシャの男

『待て、ストップ!40ルピーはどうだ?』

 

『・・・・・・』 私は手を振り、歩き出した。

 

リキシャの男

『へい!待て35!!35ルピーで行ってやる』

 

『OK!!OK!!交渉成立だ。35ルピーだぞ。』

 

※リキシャ 人力車。日本でも観光名所で見かける。インドでは移動手段のひとつ。

 

2006年8月

私は、インドのカルカッタ(コルカタ)、サダルストリートにいた。

交渉を楽しんでやってのける、見たことがない自分自身に出会っていた。

 

 

私が、インドを旅するきっかけを与えたのは父の存在だった。

 

父は20代の頃、船、バス、列車、飛行機、ヒッチハイクで世界を旅した。

 

私は幼い頃から、父が世界を旅した時に出会った沢山の物語を聞かされていた。

 

父が旅したルートは、シンガポール・マレーシア・タイ・ネパール・インド・パキスタン・アフガニスタン・イラン・トルコ・スエーデン・フィンランド・ノルウエー・ベルギー アメリカ・メキシコ・ハワイと1年をかけて、皿洗いのアルバイトをしたり、友人と合流したり、トレッキングをしたり、現地で多くの女性とデートした事など、ウハウハでハラハラの冒険に満ちた旅をした。

 

私が特に興奮して話を聞いたのは、トルコで列車に乗っていた時の事だ。

 

車内には、父と体格の大きな男2人組のみが乗っていた。

その2人組みの一人は、ナイフを取り出し、ナイフを父に見せながら、

カバンの中身とお金を要求した。

 

父は、まだ旅の途中でお金を取られてはたまらないと思いいちかばちで

『カラテ知ってるか?』

男2人組みに向かって言った。

 

男達の表情が曇ったのを確認してから、

父は落ち着き払った様子を見せて、男の一人に、自分の大きなカバンを持たせた。

 

そのカバンを持たせた男に向かって、父は後ろ回し蹴りを放った。

 

男は、カバンごと列車のドアに吹っ飛んでいった。

 

男2人組はすっ飛んで逃げて帰ったそうだ。

 

父は少林寺拳法を習っていた。

私はその影響で、小学生から中学までは無理やり空手を習わされた。

その後も、柔道や合気道を多少かじった。

 

どれも恥ずかしい程、中途半端に終わったが、あの道場の静かで凛とした空気が今でも懐かしくなる。

 

私にとって禅が自然に肌に馴染むのはこの武道を通じた背景があるかも知れない。

 

父はよく言っていた。

世界には、いろんな国があったが「インド」という国はとても癖があり、インドの旅はとても苦労し大変だったと・・・。

 

私は、幼い頃から世界の旅の話を聞いていたので自分も大人になったら世界を旅するものだと自然に思っていたものだ。

  

私は18歳以降、寝袋を持って沖縄や八重山諸島を何の計画性もなく、何度か一人旅をした。

そこで、旅する事の楽しさや寂しさの味をしめていた。

 

20代の半ばに2年半お世話になった職場を退職し、新しい会社の立ち上げスタッフの一人として声をかけられていた。

 

新しい職場に就職するまでの間に2か月弱の期間があった。

 

私は当時、生活が非常に充実しており多くの仲間達に囲まれていた。

私は生活に何の不足感もなく、その生活を満喫していたので、どこかに行く必要などなかったし、どこにも行きたくはなかった。

 

しかし、私の心は言うのだ。

 

『おまえは行かないのか?世界に?この与えられた期間を逃すのか?』

 

私は、その心の言葉を無視していたが、日ごとにその声は大きくなった。

 

『今、この機会に行かなければ、絶対後悔するぞ。本当にそれで、いいのか?』

 

だんだん、その声を無視できなくなり、世界のどこに行くのが良いのか情報収集を始めた。

 

私は、世界を旅する事に対して、「ワクワクやドキドキ」なんてものは一切なく、

「しぶしぶ、嫌々、仕方なく」といった態度で準備を始めた。

 

この妙な態度に私の周囲の人間は困惑し、私に尋ねた。

 

『なんで、そんな行きたくなさそうなのに行く訳?行かなきゃいいのに』

 

私はこう答えた。

『俺だって行きたいわけじゃない。でも行かなくちゃいけないんだ。

理由なんて分からん。行かなくちゃという衝動が止められない。

でもこういう時に行かないと、必ず俺は後悔するんだ。

そして、意を決して行動すると後で絶対良かったって思うんだ。

俺はそういう流れが人生にある事を、経験的に知っているんだ。』

 

 

私は期間的に、そう多くの国々を周れない事が分かっていたので、一つの国に絞る事にした。

 

多少やけくそになっており、いつも極端に走る私の性格によって

 

『どうせ行くなら、親父が一番大変だったと言っていた、インドに行ってやる!!』

と言った理由でインド行きが決定した。

 

インドに行き先が決まると、不思議多くの協力者に出会い、旅の知識を教えてもらったり、現地で力になってくれる人などを紹介してもらった。

 

私の人生は、いつも人に恵まれている。どんな辛い環境だと思うことがあっても、振り返れば、いつも支えてくれる人達がいた。

 

私が人生で胸を張って言える事は、

『人との出会いが言葉に尽くせぬ程、恵まれている』という事に尽きる。

それは、今でも変わる事無く続いている。

 

旅の期間は約1か月。 

信じられなかもしれないが、「どんなルート」、「どこに行く」という事をほとんど決めてないのだ。むしろ考えるのが面倒くさくて放棄した。

 

ただし、決めたのは、

行きのチケット カルカッタ着。

帰りのチケット ニューデリー発。

 を購入し決めた事。

 

行先は、その時の流れに任せながら、現地についてから考えればいいと思ったのだ。

 

私は、インドに旅立つ前、職場の仲間から沢山の愛を受けとった。

仲間から手作りの31日分の日めくりのカレンダーをもらった。

そこには、1日、1日メッセージが綴られていた。

 

 

                  つづく

 

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『あなたへ』 

 

先ほど、20時過ぎ、世界一周した時の話を聞くために、父に久しぶりに電話をした。

父は68歳になる。

父の携帯に電話をしたら、電話越しから『ゴーゴー』と強い風の音が聞こえた。

 

『風の音がすごいけど、どこにいる訳?』

『今、海の崖にいる。すぐ折り返すから待ってろ』

 俺

『え?海?崖?何?大丈夫?』

 父

『おー、今伊豆に来ててな。海の崖でイカを釣りに来てるんだ。お前が帰ってきたら、新鮮なイカ食わせてやるわ』

 

どんだけ逞しいんだ!!

相変わらず超人的なパワー!

俺にも、その超人パワー分けてくれ(笑)

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 ※ヤリイカです。

 

 今日は、2017年の仕事納めです。あなたも、仕事納めでしょうか?

年末年始なんか関係なく働く方も見えるでしょう。

本当に頭が下がります。どうか、無理をせず 過ごしてくださいね。

職場のみんなには。今年も沢山助けられました。本当にありがとう。

  

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良い1日を!!