わたしからあなたへ

人生は不思議な事で満ちています。運命の出会いと別れを経て2017年11月20日に「ブログかけ!」というお言葉を頂きました。その不思議な物語の第一章を書き終えましたが、不思議な流れは更に力強さを増して、ようやくわたしは真を生きる事を決心しました。わたしもあなたも生きる事を味わい尽くし、善き旅路の果てで出逢いましょう。

インド編⑥『始まりは祈りから』(番外編・天河までの背景①)

『始まりは祈りから』~大丈夫、私はあなたが見えてるよ。

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マザーハウスプレムダンbyS

ボランティアの初日は、マザーハウスに向かう必要がある。

「ミサ(祈りの時間)」というものがあり、それに参加するためには早く出なければならない。

 

AM4:50 起床。

参ったな・・ほとんど眠れなかった・・・・。

 

シャワーを浴び、準備をした。

AM5:30に218のバスに乗った。

 

バス乗った瞬間、痛いほどの視線を感じた。

インド人は遠慮がないので、見たいものを見たい距離で、好きなだけじっとみる。

この場合、私を30センチくらいの距離で真っ直ぐ見つめる。それを周囲の人全員から。

こちらが、「なんだ、コノヤロー」と見つめ返しても、動じない。

なかなかやるな・・・と苦笑するしかない。

 

マザーハウスに無事到着した。

建物の2階には、

世界中の各国の若者とシスター達が集まっていた。

シスター達が着用している、 白地に青いふちどりのついたサリーはとても美しく見えた。

 

周囲のざわつきが、

次第におさまっていった。

 

そして、「祈り」が始まった。

 

皆、座ったり。立ったりと、思い思いの姿勢で、祈りを捧げていた。

 

それは、時が止まったような静謐で神聖な時間だった。

 

視線を移すと、

マザーテレサが座って祈りを捧げている像があった。

 

私には、

個人と神が対等に話をしているように見えた。

集団ではなく、1対1の関係性に見えた。

それは、とてもいいなと思った。

 

マザーテレサは、どんな話を神としていたのだろうか?

 

祈りに満ちた空間に、優しい光が広がっているように感じた。

 

今思えば、あの静謐な時間は、接心などで座禅を組んでいる時と共通した何かがあった。

あの静けさ。無私が空間に拡がっている感じ。

しかし同じ「何か」に全員が触れている感じ。 

 根拠はないが、私は同じ「何か」に触れている時間に違いないと思う。

 

さあ祈りの時間は終わり、世界に奉仕する時間だ。

1階で朝食を頂いた。

時間があったので、周囲を散策するとマザーテレサの大きな白い棺を見つけた。

どうして、人は死んだら、狭くて硬いお墓に入らなければならないのだろうか。

 

棺に手を触れて聞いてみた。

 「どう?マザー。世界はあなたが願った形に、近づいているの??」

 

 

 その後、ボランティア達は同じ目的地のグループで集まり、バスに乗り込んだ。

外は強い雨が降っていた。

 

私達は「※Prem Dam」(愛の贈り物)という施設に向った。

※貧しく、瀕死の状態の患者さんが男約80名、女性約50名収容されている。

インドの中でも最も貧しいスラム街の近くにある。

 

施設は

白と青を基調にした建物は空によく映えていた。

 

ボランティアで日本人は私一人だけだった。

他はイギリス・フランス・スペインから来ていた。

 

広い室内には、ベットがいくつも並べられており

様々な人が寝ていたり、座ったりしている。

 

ベットや人に黒い塊があったので、よく見ると蠅がたかっていた。

 

足がない人

手がない人

意識があるかないか、分からず口だけパクパクしている人

頭が膨れあがっている人

知的に障害があると思われる人

老人

脳性まひの人

 

様々な人が居た。

 

私は英語を話すのは苦手だが、自分がやるべき事を見つけるのは得意だ。

 

ボランティアは学生時代から慣れていたので、

水を得た魚の様に働いた。

 

部屋は暑く、汗がすぐに噴き出した。

 

『ヘイ!ブラザー!』

と俺に次々に声がかかる。

 

『隣に座ってくれ』

 

『トイレに連れていってくれ』

 

『あれを持ってきてくれ』

 

『話を聞いてくれ』

 

俺は大忙しだった。

でも、本当は何もしなくてもいいのだ。

マザーテレサが言っていたことは本当だ。

 

ここにいる人は、社会から捨てられてしまった人達だ。 

 

「あなた」が存在している事を「私」が認める事。

求めている事は、ただ隣りに居てほしい事。

それが痛いほどよく分かった。

 

大丈夫、ちゃんとあなたの事、俺は見えてるよ。

ちゃんと目の前に居るじゃないか。

 

俺は、男性の隣りに座って、

「ヘイブラザー!俺たち、きっと大丈夫だろ?」

 

と言いながら、肩を優しく叩くと安心した表情をした。

 

私は忙しく走り回った。

言葉が通じず、相手から求められたものと全く違うものを持ってくると

皆から大いに笑われて、俺も一緒になって笑いあった。

                                                          つづく

 

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 『あなたへ』

 今日も私が好きな詩を紹介します。

これも牧師の友人から頂いたメッセージの一つです。

これを現地で読んだ時に、胸がいっぱいになりました。

 星野富弘さんの紹介です。

星野さんは体育教師であった時、指導中に頸椎を損傷し手足の自由をうしないます筆を口にくわえて文字と絵をかきはじめ,草花の絵に詩をそえた詩画を創作しつづける方です。

 

星野富弘

 

命が いちばんだと思っていたころ

 

生きるのが 苦しかった

 

いのちより 大切なものがあると知った日

 

生きてるのが 嬉しかった

 

 

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