『第1日目』~祝詞の件
by 為定 聖介・未織
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『かしこみかしこみももうーす』
独特な抑揚で最初の祝詞は奏上された。
どうやらこの祝詞は
『祓詞(はらえことば)』
と呼ばれるもので 、
神事の前に唱えられる祝詞という事だ。
私は祝詞というものに、ほとんど馴染みがなく、
神社の行事で時折耳にする程度だ。
私の祝詞に対する印象は、
神主さんが重々しく平伏して、
昔の言葉で何やら
「神様」に何かを伝えている儀式。
その重々しく厳粛で単調な雰囲気が私は苦手だ。
率直に言えば、あくびが出てしまうほど退屈で、
祝詞が終わるまで席を外し、
終わってから
再び呼んでほしい気持ちになってしまう。
私の感性では、
その儀式が神様と交流しているものとは、全く感じられなかった。
しかし、
これだけ長い間大切にされてきたのだから、
私には分からなくても、
きっと大切な意味があるのだろう。
理解する事で受け取り方は、
全く変わるものだ。
祝詞(のりと)は、神道において神徳を称え、崇敬の意を表する内容を神に奏上し、もって加護や利益を得んとする言葉。通常は神職によって独特の節回しによる奏上が行われ、文体・措辞・書式などに固有の特徴を持つ。
祝詞とはどうやら、
神様を称える言葉であり、
神様からの恵みを祈願しているらしい。
その起源は古く、
天照大御神が隠れた際に天の岩屋の前で、
天児屋命が「布詔戸言」という祝詞を奏上したいう事だ。
その後玉串※を持って、
左右に体を大きく振るようにお祓いが行われた。
神殿の前を祓い、
宮司の前を祓い、
阿部さんヒロトさんを祓い、
参列している私達を祓い、
『生きとし生けるすべての命。世界に住める人たちをお祓い申し上げます』
と言って世界中が祓われた。
私の目の前で、
理解の及ばぬ不思議な世界が展開されていた。
鳥の鳴く声。
風の吹く音。
その空間は、
時が止まった様に静かで、
祝詞をあげる抑揚のある声だけが響き渡る。
まるで、
古代の世界にタイムスリップしてしまったかの様だ。
祝詞の中で、
『ここにおわします阿部敏郎
音霊の響きと
言霊の響きをかなでまつる。
あなおかし
あなよろしと
聞こし召し給え』
という言葉が聞こえた。
柿坂宮司
『阿部敏郎様の言の葉の奏上でございます。
静かな御心を持って心を鎮め頂き、
皆様も一緒にその心を一つにして下されば、
ありがたいと思います』
そして、ついに阿部さんの奉納演奏が始まる。
普段、
緊張している様子など微塵も見せない阿部さんが、
ギターを見つめ、
緊張感をもって集中しているのが分かった。
顔を上げ、大きく息をひと吐きした。
そして、ピックを絃に合わせ、
奏上する
大祓詞『リーラ』の演奏が始まった。
つづく
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『あなたへ』
明日は休みです。
沢山眠れるって本当幸せです。
私、
本当に睡眠が大切な人間で、
とにかく、
沢山寝る時間を必要としてきました。
8時間は最低欲しい。
しかし、ブログを始めた頃は、
不思議と5時間くらいの睡眠で目が覚める。
と不思議な現象が起きていました。
しかし、春になったら、
もう眠くて眠くて。
飽きるほど眠りたいです。
沢山眠れるという事は、
実はものすごい幸せな要素の一つだと思います。
いつも、応援してくれる方。
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本当にありがとう。
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