『果てぬ道』
『樹齢400年 クマスギ』by Y
前回の物語↓
うお!
なんという長い参道だ。
先が見えない。
そりゃそうだ、
この参道は2キロもあるのだから。
そして、何より、
この雪景色!!
5月直前の風景とは信じられない!!
参道の両脇には小川流れていて、
この雪景色と相まって、
神聖な雰囲気を湛えている。
地面は雪が解けているため、
ぬかるんでいる。
俺の今日の靴はニューバランスのクラシック。
チープな作りで、軽くて非常に薄い。
もうすでに、じゃっかん水がしみ込んでいる。
行けんのか・・・・
このスニーカーで。
この時唐突に、
私は思い出した!
今日の10時39分に、
なっちゃんのお母さんからもらっていた
俺へのなっちゃんからのメッセージだ。
なっちゃん
「今日の戸隠神社
危ないから行かないで」
俺は今朝、
なっちゃんのお母さんに、
「戸隠神社に行ってきます」
という事を伝えていたのだ。
その後、
先ほどのメッセージを頂いていたのだ。
その時は、
天気はまだ快晴で、
まさかこんな雪の中を歩くと思いもしなかった。
しかし、
吹雪であろうと、
私は行くと決めたら行くのだ!!
ごめんな、なっちゃん・・・。
この事を心配してたのか・・・。
やるな、なっちゃん。
しかし、
この程度の雪じゃ危険はないぜ!
はっ!
(回想終わりの意)
・・・
オラは、
行くって決めたら行くっぺ!
我々は歩みを進めた。
ジャリ ジャリ
と、ぬかるんだ道を歩く。
歩く。
歩く。
ひたすら歩く。
まだか、遠いなマジで・・。
と、
何やら見えて来たぞ!
ついにあそこが、
ゴールだな!!
九頭竜社!待っててくれ!
ドーン!
ん?
山門?
「随神門」
って書いてある・・・・。
奥社じゃないの!?
なんと!!まだ続くのか!
門をくぐると、
うお!
まだ道は続くのか?
しかし、
この杉・・・
高さ!
太さ!
この風格!
一体何百年生きてるんだ・・・
(江戸時代1612年に植林。樹齢400年との事。)
俺は思わず、
その偉大な杉を見上げた。
その時、
杉の上部の葉は大きく揺れ、
強い風が吹いた。
まるで、
違う次元の風が吹いた様に、
空間が歪んだ気がした。
現実なのか夢なのか、
一瞬分からなくなった。
揺れた葉から、
雪が舞うように降り注いだ。
めまいを起こしそうになりながら、
私は偉大な杉と、
その空間に圧倒された。
私はしばらく立ち尽くした。
・・・
気を取戻した私は、
再び歩き出した。
まだ先は見えぬ。
つづく
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おじいちゃんが呼んでいる(10) - わたしからあなたへ
「あなたへ」
あー、
休みが1日終わっちまった。
ついこの前、
「休み音頭」を歌ったばかりなのに・・
『休み音頭 』とは?
作詞作曲:アタマデカイマン
・週末金曜日のお祝いの歌。