雨です。
ずいぶんと長い間雨が降っています。
夏の力強い太陽も、
夏のもくもくとした力強いあの雲も、
この時期になっても見る事が出来ません。
太陽は、あの鈍く厚い雲の中で、
相変わらず輝いている事でしょう。
私の心も溢れ出すものがあっても、
厚く、重い雲に覆われて、
この開かれた世界に表現させる事は出来ません。
やっと見つけた広い空。
手を心ゆくまで伸ばす事も難しい。
それはとても残念な事です。
息苦しい厚い雲の合間をぬって、
厚い雲の機嫌を取りながら私は光るのです。
何を為しても、
何を為さなくても、
変わらずに見守る事が出来る。
それを知っても、
それを知らなくても、
変わらずに見守る事が出来る。
そんな存在だけが私を生かしてくれます。
知る事が信頼ではない。
知らなくても信頼は生まれる。
知っても知らなくても、
ただ存在を信頼している。
私はそれが信頼だと思っている。
私に幻想を抱かず、
期待もしない、
求める形も要求しない、
そんな存在だけが私を支えます。
難しいのでしょうね。
それはとても。
味方だと大きな声で言わなくとも。
私には分かるのです。
味方だと言われても、
私は苦しいのです。
相変わらずの私と、
変わる事無く居てくれる数少ない
「あなた」に心から感謝したい。
ありがとう。
あなたの存在が私には必要なのです。