わたしからあなたへ

人生は不思議な事で満ちています。運命の出会いと別れを経て2017年11月20日に「ブログかけ!」というお言葉を頂きました。その不思議な物語の第一章を書き終えましたが、不思議な流れは更に力強さを増して、ようやくわたしは真を生きる事を決心しました。わたしもあなたも生きる事を味わい尽くし、善き旅路の果てで出逢いましょう。

おわりのはじまり⑰(天河までの流れ⑧)

『歓喜の神事』~地球の子供達f:id:sintamsc:20210127195509j:image

「地球の守り神」by H.U

 

最後の神事。 

 

阿部さんは、

 

 耳を澄ますように下を向き、

 

顔を正面に向いた時、

 

フッと息を吐き出した。

 

まるで、水の中を潜るように

 

私達を音の世界に誘った。

 

阿部さんは歌う。

 

私は地球です

 

 いつもあなたの中にいるのです

 

一人が悲しくなったら

 

どうぞ私を思い出して


神様たちは歌い続ける

 

終わりはいつも始まりだから 

 

流れて流されて

 

みんな離れ離れに旅しても

 

いつかは同じ海のもとへ

 

必ず帰れるから

 

神様達は踊り続ける。

 

終わりはいつも始まりだから。

 

春が来てまた冬が来て 

 

去りゆく命、生まれ来る命

 

泣く人がいて 笑う人がいて

 

この世はすべて事もなし

 

この歌詞を聞くと何故か

 

私の胸の奥が疼く。

 

悲しみにも似た感情が呼び起こされる。

 

離れ離れになっても、

 

俺もまた同じ海に帰れるのかい?

 

気のせいだろうと思うけれど、

 

たしかに、

遠い昔は一つだった気がするよ。

 

ずいぶん遠くまで来てしまった気がするんだ。

 

淋しいんだよ、本当は。

 

こんなに一人ぼっちにさせて。

 

泣きたいくらいだ。

 

また一つに還りたい。

 

ギターの音は雰囲気を変え、

 

音は重みを帯び始める。

 

そして大祓が始まる。

 

祝詞を奏上中の空は不思議で、

 

雨・風・晴れが駆け巡るようだった。

 

祝詞の最後の方に至っては、

 

雨が降る中、

 

まるでスポットライトを浴びせる様に、

 

太陽は奏上者を照らした。

 

そして

無事奉納演奏を終えた。

 

すると柿坂宮司が参列者に呼びかけた。

 

『今日も、むすびなす皆様と一緒に、

 

オーム(聖なる響き)という事はサンスクリット語ですが。

 

本来岩戸を開いてく「ゥオーム」。

 

ゥオーム」と3回けいしょうして、 

 

上手に言おうとかそう考えないで、

 

ゥオーム」と。

 

そして阿部敏郎先生に合わせてもらって

 

糸の響き太鼓の響きでよろしくお願いしたいと思います。

 

それでは、みなさん神々をお呼びください。』

 

柿坂宮司が参列者を先導するように、

 

ウオーㇺ

 

という声。

 

そして、柿坂宮司に合わせる様に

 

参列者300名以上の

 

ウオーㇺ

 

という音が辺りに響いた。

 

その響きは、大変力強いもので

 

体や周囲の空気が実際にびりびりと共振する程だ。

 

 禊殿の空間に在るすべては、

 

オームという音の響きに包まれていた。

 

3回で終わる予定だったが、

 

その音の響きと参列者に何かを感じた柿坂宮司は

 

その流れを止めないように、

 

『続けてください』

と言い、

 

今度は参列者に拍手をする様に、

 

に呼びかけた。

 

その流れを察した阿部さんは、

 

より軽快に動き出したくなるような、

 

リズムのある演奏に切り替えた。

 

パンパンパンパン

 

という参列者の音が一体的になり始めると、

 

柿坂宮司はおもむろに立ち上がった。

 

そして、再び

 

ウオーㇺ

という言葉を先導する。

 

まるで、

重い扉を

押し開くかのようにだ。

 

そして柿坂宮司は極めつけに、

 

『さいごはダンシング!!』

 

と言って舞台の上で踊りだした。

 

その様子を見た参列者から

 

ワー!

 

という大喜びする声があたりに響く。

 

柿坂宮司は、天を指さし、

 

手を叩き

 

腕を広げ

 

腰を振り

 

ステップを踏み

 

くるりと回転した。

 

そのコミカルなダンスは、

 

私達の心を一気に緩ませて、

 

300人の参列者は、音の振動と共に、

 

高揚していくのが分かった。

 

ここは神社だが、

 

まるでライブ会場の様な熱を帯びた。

 

みつろうさんのファンも多い事もあり、

 

ノリも良く、陽気で、踊り出してしまう様な、

 

ワクワクとした喜びに満ちた空気が拡がっていく。

 

実際に踊り出す方も見えた。

 

私はその空間にいて感じた事がある。

 

以下はただの空想だ。

 

『ああ、本気だ。これは儀式ではない。

 

 これが本当の神事だ。

 

 そして柿坂宮司は本気で

   

    何かの扉をひらこうとしている』と。

 

 

柿坂宮司は、

 

道化師の役を演じて、

 

私達のエネルギーを引き出し、

 

そして、高めている。

 

しかも、

引き出しているのは歓喜のエネルギーだ。

 

参列者達のエネルギーは

 

まるでオーケストラの指揮者の様な

 

柿坂宮司の指揮によって、

 

一つにまとめられていく。

 

やがて歓喜のエネルギーは、

 

天まで届くように高められた。

 

その歓喜のエネルギーで、

 

柿坂宮司は、

 

見えない扉を本気で、

 

押し開こうとしている。

 

まるで、歓喜で扉を開けさせた

神話の岩戸開きそのものじゃないか。

 

柿坂宮司の意図を察するように、

 

阿部さんは呼応して、

 

リズムを変えたり、

 

歌を入れたり、笑わせたり、

 

祝詞を入れたり。

 

阿部さんも、宮司さんも、参列者も、

 

その空間にいる全てが笑顔になっていた。

 

その場は、

 

最高調に達したライヴ会場の様に、

 

温かな歓喜の空気に満ちていた。

 

そして、

 

拍手や声と言った、

歓喜の振動の中

 

柿坂宮司は

 

神や先祖や大地や人、

 

すべてにありがとうを言う事を提案し、

 

『ありがとうー!』

 

という感謝の言霊があたりに響いた。

 

そうして

全ての神事が

 

終わった。

 

  つづく 

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『あなたへ』

 

この最後の神事。

 

柿坂宮司には見えないエネルギーが

 

見えている様でした。

 

そして、

 

阿部さんの音玉のリズムと、

 

柿坂宮司の阿吽の呼吸で、

 

参列者は歓喜に導かれました。

 

本当に、みんな笑顔でした。

 

神事なんて辛気臭くて、

 

何にも興味がなかったけど、

 

こんな神事があるんだなーと感動しました。

 

俺が神様だったら大喜びだ。

 

いろんな世界が本当にあります。

 

さあ、今日くらい適当に生きようぜ!!

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