「光明へ」byS
マルクス・アウレリウス・アントニヌス
第16代ローマ皇帝(在位:161年 - 180年)。ネルウァ=アントニヌス朝では第五代皇帝。第15代皇帝アントニヌス・ピウスの后妃ファウスティナ・マイヨル(大ファウスティナ)の甥で先帝の外戚にあたり、また大ファウスティナはハドリアヌスとトラヤヌスの傍系血族でもある。
マルクス・アウレーリウス
「自省録」神谷美恵子訳
思い起こせ、
君はどれほど前から
これらのことを延期しているか、
また行くたび神々から機会を
与えて頂いておきながら
これを利用しなかったか。
しかし今こそ自覚しなくてはならない、
君がいかなる宇宙の一部分であるか、
その宇宙のいかなる支配者の
放射物であるかということを。
そして
君には一定の時の制限が加えられており、
その時を用いて
心に光明を取り入れないなら、
時は過ぎ去り、君も過ぎ去り、
機会は二度と
再び君のものとならないであろうことを。