わたしからあなたへ

「ブログかけ!」というお言葉を頂きましたので、恐れ多くも挑戦中です。私に起きた不思議な物語の第1章を無事書き終える事が出来ました。しかし不思議な流れは力強く私を運び続けています。「あなた」が目に映る世界が苦しいと感じるのであれば、その心を「ほんの少し温める」一助になれば幸いです。泣いて笑って共に世界を味わいましょう。

ぼくの勇気は8月に③完

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「もっとココにつれてこい」byS 

 

 

坊主は真剣な眼差しで、

 

 『8月になったら、

 

 

僕は勇気がきっと出るんだ。』

 

 

 

「8月になったらね、

 

パワーストラップがもらえるの。

 

そこには七つの力があって、

 

ゆうきのちからも入ってるんだ。

 

だからそのゆうきで、友達もつくれるとおもう」

 

と私達に伝えた。

 

 

部屋には子供達の熱気がこもり、

 

子供達の身体は汗ばんでいた。

 

 

 

すると長女が、

 

「勇気はね、外にはないの。

 

 自分の心にあるんだよ。」

 

と坊主に伝えた。

 

 

やるなあ。

 

そうだな、勇気は自分の中に。

 

 

 

私は自分の勇気を出した場面を思い出した。

 

 

気の進まない事。

 

苦手で怖い事。

 

やらずに逃げたい事。

 

そんな事は沢山あったな。

 

しかし、

 

大切な目的のため、

 

与えられた責任のために、

 

目先の怖さより、

 

大切な事のために、

 

前に進まなければならない時がある。

 

そんな時、勇気が湧き出る魔法の様な方法は、

 

私には存在しなかった。

 

ただ、

 

嫌だな、怖いな、苦手だな、

 

その想いのまま、

 

震える体そのままで、

 

目的地に歩き出しただけだ。

 

 

「そうだな、

 

オジサンからのアドバイスは、

 

ガクガクドキドキしながら、

 

大事な事のためにエイっとやる事だ」

 

と私は伝えた。

 

 

坊主はお父さんがドキドキする事なんてあるのかな?

 

と信じられない表情をしていた。

 

 

あるわ、毎日だわ。。。

 

 

私は続けた、

 

「8月になったら、パワーストラップが来るなら、

 

それはとても安心だ。

 

でも、パワーストラップが来る間は、

 

ドキドキしながら声をかけてみるゲームに

 

チャレンジしてみたらいいんじゃないか?」

 

 

坊主は、

 

いろんな方法を知った結果、

 

まずは

 

「おはよう、またね」

 

と自分から声をかけてみる手段で挑戦する事にしたらしい。

 

それが出来たら、

 

「なにしてるの?」

 

と声をかけ話を膨らます作戦を展開するとの事。

 

 

 

さあ、もう寝る時間だ。

 

と思った時、

 

パッポォ

 

とキッチンにある鳩時計から、

 

21時を知らせる間抜けな声が聞こえた。

 

 

さあ、今日はもう寝ようか。

 

また明日が来る。

 

 

翌日。

 

長女は坊主にアドバイスを伝えていた。

 

私は坊主に、

 

「チャレンジしてみるのか?」

 

と尋ねると、

 

「うん!」

 

という返事だった。

 

私は坊主を抱きしめ、

 

「これは勇気のパワー今あげてるんだぞ」

 

と伝えると、

 

坊主はわりと真剣な顔で

 

「うん」

 

と言い、

 

重たいランドセルや水筒を背負い、

 

6月の空の下に飛び出していった。

 

 

あとは、

 

感動のストーリーを待つのみ。

 

 

時は流れ。

 

おじさん

「で、どうだった??」

 

坊主

「うん、3人にあいさつしたよ」

 

兄弟達もその結果が気になっている様子。

 

オジサン

「おお、3人に声かけたのか!

 

勇気出したじゃないか!

 

で、一人目はどうだった?」

 

 

坊主

「うん、朝、あいさつしたけど、

 

何にも言ってくれなかった」

 

おじさん

「・・・・。

 で、2人目は?」

 

坊主

「うん、2人目もあいさつしたけど、

 

また何にも言ってくれなかった」

 

 

おじさん

「え・・・

 

そんな事ある??

 

(感動の物語は?)

 

 で、

 

3人目は? 」

 

 

坊主

「うん、3人目は帰りに

 

あいさつしたけど、

 

無視されたよ

 

 

え!?

 

そんな事ある??

 

 

それを聞いた長女も、

 

「そんな事あるかな??」

 

と衝撃を受けた様子。

 

そのシーンを確認すると、

 

コロナの影響で、

 

マスクをしてあまり近づいてはいけないらしい。

 

おじさん

「坊主、俺に

 

ちょっとあいさつしてみてくれ」

 

坊主

「モゴモゴ」

 

おじさん

「声、ちっさ!!

 

多分聞こえてねーぞ!」

 

坊主

「へへへ」

 

 

人生は、

 

ドラマよりドラマチックだな。

 

 

坊主の結果は、感動のストーリーではなく、

 

悲劇のストーリーを展開したが、

 

坊主の表情は落ち込むどころか、

 

「今度は違う子に声かけてみる!」

 

と驚くほど前向きだった。

 

勇気を出した自分に満足したのだろうか??

 

よく分からん現象だ・・・

 

まあ、結果オーライだな。

 

 

坊主

「今度は誰にしようかな」

 

おじさん

「声!

 

大きめで頼む!!」

 

 

おわり