清水寺に新しい仏像が二体示現してしまう夢を見た。
（やばいだろその夢）
７時だった。
やば、寝坊した。
週初めだ。
心穏やかにスタートしたかったのに・・・
そうだ、今日は坊主の尿検査のある日だ。
オジサンダッシュ！
リビングに行くと坊主はゲームをしていた。
長女はいない・・・
寝坊か？
おじさん
「坊主君、尿検査の奴やれたか？」
坊主
「まだ！あとでやる！」
おじさん
「ちゃんとやれよ」
さて、お姉ちゃんは？
部屋に行くと爆睡してる
おじさん
「おい、大丈夫か？
もう7時過ぎてるぞ」
長女
「え！７時過ぎてるの！」
長女は爆発的に布団から飛び出した。
長女はあきらかに静かにパニックを起こし、
どうしようどうしよう間に合わない間に合わない
と心の声が聞こえた。
おじさん
「落ち着け！
無駄を省けば、
１０分もかからん！」
というが、半べそかきながら前髪をセットしている。
今日はオジサンが朝食を担当し、落ち着かせた。
実際、準備はすぐに出来て、
長女
「こんな短時間で
準備ってできるんだね、
いつも無駄な時間が多いんだね」
と安心した様子で、
７時３０分過ぎに普段通りに登校した。
さて坊主
おじさん
「そろそろトイレいって、
お◯っこしてこい」
坊主
「わかった、やってくる」
とトイレに駆け込んだ。
数分後・・
坊主
「おとうさーん！」
と呼び声が聞こえ、なんだ？と様子を見ると
坊主
「お◯っこ出ないんだよ」
おじさん
「出ないのか？
いつも学校行く前してるのにな。
朝起きてから
まだしてないんだろ？」
坊主
「したよ！たくさんしたよ」
おじさん
『おまえはバカかー！
なんでそん時
やらないんだよ！
それじゃあ
出ないじゃねーか。』
坊主
「おとうさんが起きてから
やろうと思ったんだよ」
土曜日に
授業参観を忘れ
月曜日に尿検査も未提出
そんな親だと新しい
先生に思われるのは、
おじさんの小さな
メンツに関わる！！
何としてでもオ◯ッコを
させなければならん！
おじさん
「坊主、来い。
まずはお茶を大量に飲め」
坊主
ゴクゴクゴクゴク
おじさん
「どうだ？出そうか？」
坊主
「まだ、全然」
おじさん
「もっと飲め！
このミルクティーも飲め」
坊主
ゴクゴクゴクゴク
おじさん
「どうだ？出そうか？」
坊主
「まだ、全然」
なぬ！
おじさん
「今から激しく運動しろ！」
坊主
激しく体を動かす
おじさん
「どうだ？出そうか？」
坊主
「まだ」
おじさん
「もっと水飲め！」
坊主
「もう飲めないよ」
おじさん
「この軟弱者が！」
（ダメだろ）
坊主
「あ！出るかも！
トイレ行ってくる」
と紙コップを忘れて駆けてゆく。
おじさん
「紙コップ忘れてるぞ！
ただのオ◯ッコするのが
目的じゃねーぞ！頼むから、
努力を無に
帰するのはやめてくれ！」
トイレにこもる坊主
「うーん うーん」
おじさん
「どうだ出そうか？」
坊主
「うーん、うーん
まだだ、うーん
うーん」
オジサンは出産を見守る父親になっていた。
おじさん
「どうだ、生まれそうか？
がんばれ、出来る！」
ぼうず
「うーん
もう少しで出そうだ」
おじさん
「がんばれ！」
坊主
「でたー！」
おじさん
「よくやったー！」
まるで出産ばりに喜ぶオジサンであった。
ふー、
これでオジサンの
メンツは保たれた！
そしてオジサンが紙コップから
スポイトで採集していると、
坊主がいきなり
「オエッ！
オエッ！」
と嗚咽をはじめた。
おじさん
「なんだ？どうしたんだ？」
坊主
「スポイトのお◯っこ
見てると、
気持ち悪いんだよ」
てめーのオ◯ッコ
だろうがーあ！
とオジサンの感情は
月曜日の朝から大いに乱された。
坊主は何事も無かった様に、
「行ってきまーす！」
と玄関を飛び出して行った。
オジサンは新緑の揺れる空を眺めた。
本日の体力を７割消耗していた。
今日何曜日だっけ？
月曜日・・・・
今日から１週間が始まるって？
ははは、
ははは、
おもしろいなー
おもしろいよねー
ふふふ
とオジサンは新緑の緑が揺れる空へむかって
独り言を呟いていたという。
