太陽の子 - Wikipedia 灰谷健次郎 著
ふうちゃんは、神戸生まれの女の子。おとうさんとおかあさんは沖縄出身で、神戸の下町で琉球料理の店「てだのふあ・おきなわ亭」を営んでいる。やさしい常連さんたちに囲まれて明るく育ったふうちゃんだが、六年生になった頃、おとうさんが心の病気で苦しむようになる。おとうさんの病気の原因は何なのか?ふうちゃんは、「沖縄と戦争」にその鍵があることに気づきはじめる…。戦争は本当に終わっているのだろうか。なぜおとうさんの心の中でだけ戦争は続くのか?今、日本人が本当に知らなくてはならないことがここにある。
この本を読んだのは大学生の時でした。
この本の主人公のふうちゃんは、
世話焼きで、強くて、優しく、温かくて、繊細で、とても魅力的な女の子でした。
もし、自分の子供の女の子が生まれたら、
こんな子供に育って欲しいという願いさえ生まれました。
どの登場人物達も魅力的で、
見えない苦しみを抱えていながら、
まごころを持って生き抜いています。
私は中学生の時に、この作者の灰谷健次郎さんにお会いした事があります。
当時、私は本など全く興味がなかったので、どんな人なのかもよく知らず、なんとなく灰谷健次郎さんのお話を聞いていました。
その時のテーマは、本当の優しさとは何だろう?というものでした。
思慮の浅い当時の私ですら、優しさとは何だろか?という事を考えるきっかけを与えてくれました。
私は高校生になってから、ようやく本を読み出しました。多くの本を読む中で灰谷健次郎さんの本も大抵読んだ様に思います。
その影響で、大学時代は何回か沖縄を放浪しました。
さて、話は変わります。
長女が小学生の三、四年の頃だと思います。
夕方には疲れ果てリビングで眠っていた長女は、
突然目を覚まし、
13だよ!
お父さん、
13なんだよ!
と見た事もない表情で突然言い出しました。
夢と現実の狭間だったのでしょう。
私にそれを笑顔で伝えた後、
再びまた眠りました。
その時の様子がかなり印象に残っているので、
13とはなんだろう?
この子が13歳になった時に何かあるのかな?
でもまだまだ先の事だな。
と考えていた事を思い出します。
そして、その日が今日きました。
長女が13歳の誕生日を無事に迎える事が出来ました。本当に支えて下さる方たちのおかげです。
まだ若かった当時の私が願った、主人公のふうちゃんの様に、長女もまた心が優しく、意志の強い人間に育ってくれたと思います。
本当に心より感謝します。
お誕生日おめでとう。