わたしからあなたへ

人生は不思議な事で満ちています。運命の出会いと別れを経て2017年11月20日に「ブログかけ!」というお言葉を頂きました。その不思議な物語の第一章を書き終えましたが、不思議な流れは更に力強さを増して、ようやくわたしは真を生きる事を決心しました。わたしもあなたも生きる事を味わい尽くし、善き旅路の果てで出逢いましょう。

みえない力②(天河までの流れ②) 

もどっておいで

 f:id:sintamsc:20171204212435j:plain

※「旅立ちの前」 by M

 

電話をおいて、

 

すぐに病院に向った。

 

何も考えないようにして、集中治療室まで走った。

 

集中治療室の入り口に立ち、息をのむ。

 

乱れた呼吸

破裂しそうな心臓

震える足

 

落ち着かせるために、深く息を吸い込み、そして吐き出した。

 

インターホンで名前を名乗り、彼女がいる部屋まで案内してもらった。

 

機械音が聞こえる。

 

そして

 

彼女の変わり果てた姿を見た。

 

なんて

痛々しい姿。

 

どんなに痛かったろうか。

 

 あらゆる音が、遠くに聞こえる。まるで夢の中にいるみたいだった。

 

私の心は妙に静まりかえっていた。

 

彼女の姿をじっと見つめた。

 

そして淡々とした心で思った。

 

『ああ、俺のせいだ』

 

ご家族は私を責めるどころか、私に謝り、お礼さえ伝えてくれた。

 

そして、彼女の状況を伝えてくれた。

 

脳死状態なので意識もない、機械の力を使わなければ命を保てない。

延命治療を続けても、もって2、3日の命。

 

体のダメージは大きく、もし奇跡的に回復したとしても、

通常の生活は、決して送る事は出来ないという事だった。

 

私は彼女に近づき 耳元にむかってささやいた。

 

「なっちゃん。聞こえてるかい?

 

戻ってきていいんだよ。

 

傷ついた体に戻る事を、迷っているのかな?

 

大丈夫。

 

俺は、福祉の資格をたくさん持ってる。

 

生活の全てに介助が必要になっても、

 

何も心   配いらないよ。

 

大丈夫だから。

 

俺は介護は下手くそだけど、

 

まあ何とかなるよ。

 

一緒におうこくに住むって約束したろ?

 

だから、はやく戻っておいで」

 

と彼女の魂に声をかけた。

 

そう話しかけると、「ピッピッピ」と機械音が鳴った。

 

画面を見ると、心拍数や血圧の数値が

上がっている。

 

脳死状態なので、言葉がけに反応するはずはないのだが、

私か近づいたり、話かけると確かに数値が変化するのだ。

 

その数値の変化を看護師さんが確認してきた。

理由は分からず「変ね?」と首をかしげていた。

 

 

私は時間が許されるまで、彼女に向ってそっと囁き続けた。

 

 私は彼女に「また必ず来るから」と声をかけて集中治療室を出た。

 

出口に自動センサーの手洗い場があり、手を洗い終えた。

ペーパータオルで手を拭いていると、水が止まらないのに気付いた。

 

「壊れてるのかな?」と思い、看護師さんを呼んで「水が止まりません」と伝えると

何もせずに水は止まった。

 

そして、帰るために、集中治療室の自動ドアの前に立った。

自動ドアが開かなかった。

 自動ドアのセンサーが反応していないと思い、何度か場所を移動したが開かなかった。

 

「おかしいな」と思い、再び看護師さんを呼ぼうとすると、自動ドアは開いた。

 

なっちゃんだろ? また来るから必ず。心配するな」と私は心の中で呟いた。

 

私の心は妙に落ち着き、機械の様な冷静さを自覚していた。

 

 「俺には人間の心がないんだな」と一人呟き、自分を冷たく笑った。

 

                     つづく

 物語の続きを読むにはをクリックして下さい。

みえない力③(天河までの流れ②) - わたしからあなたへ

 

 1つ前の物語を読むには↓をクリックして下さい。

みえない力①(天河までの流れ②) - わたしからあなたへ

 

  「写真」や「絵」が素敵だと思ってくれた「あなたへ」

 

このブログに掲載している写真や絵は、すべて私の愛する人達から提供されたものです。

素晴らしい写真!素晴らしい絵!だと思いませんか?

 

ですので、インターネット上で探したものではありません。

 

 提供されたものを、私がそのブログの内容に合わせ、直感的に「合うな」というものを選んでいます。

 

やっぱり、文字だけよりも、写真や絵があると、「いいな」と思うんです。

ネタがない場合は、自ら写真を撮ったりします。

「指切りげんまん」の写真は子供たちの力を借り「おー動くな!そのまま!」とか、

「花を見つめる」の絵は7歳の娘に「なあ、目ん玉の絵を今日中に書いてくれ!!」とお願いして書いてもらいました。

しかし!!

写真や絵のネタが早くも尽きそうになっております。

自分で撮った写真や自分で描いた絵を、このブログに無償(著作権などうるさい事言わない人)で提供してくれる仲間がいれば是非写真や絵を提供してくれ。しかし使うかどうかは、分かりません!!

「この写真は素晴らしい。他の人にも是非見てほしい」という一品があれば、適当に送ってください。

 

さあ、今日が素晴らしい日でありますように。