『幸せになりたいなら』
『水を感じる』by s
幸せになるために、考えてばかりのあなたへ。
不安の正体は思考。
思考は未来に走る。
そして、過去にも走る。
それは、思考の習性だ。
こんな事になったら?
耐えられない。
あんな風になったら?
どうすれば?
あの時、こんな事があったせいだ!
もう、あんな想いは二度とごめん!!
あれを手に入れないと、安心は出来ない。
未来で傷つかない様に、今は喜ぶのをやめなければ。
だから、
今は我慢して、あの準備をして、その時に備えて。
幸せになるために。
今、喜ぶのはまだ早い。
あの対策も考えておこう。
いや、あの時は間違っていたから、
いまは、こうなったのだ。
おちつけーい!
幸せになりたいんだよな?
幸せは、考えじゃない。
幸せは感じる事だ。
感じる事なんだ。
ブルースリーだろ?
こんな時は。
考えるな!
感じるんだ!
でも、本当にそうなんだよ。
考えは多くの場合、正しく考えられていない。
もし、
不安や恐れのベースではなく、
物事を正しく考える事が出来れば、
恐れも不安も起こらないはずだ。
しかし、
多くの人は不安をベースに思考しているから、
考えは、考えれば、考える程に、
心配は、不安は、恐れは、大きくなる。
思考には終わりがないから巨大化する。
それは自然の理だ。
さて、
感じるという事。
感じる事は今以外には実行出来ない。
幸せという考えが、幸せにするのではない。
だからと言って、
今を感じる事が、全て幸せに感じる訳ではない。
嫌な事も、
痛い事も、
悲しい事も、
感じるだろう。
しかし、
その中に幸せな瞬間は、
間違いなく入っているのだ。
ああ、美味しい。
ああ、美しい。
ああ、気持ちいい。
ああ、楽しい。
ああ、嬉しい。
それは幸せを感じている瞬間に違いない。
しかし、それは、瞬く間に通り過ぎてゆく。
幸せを考えているうちに、
手のひらから溢れ落ちてゆくのだ。
どっちにしろ溢れ落ちてゆくものだが。
幸せになりたいなら、
まずは「今」を感じる事だ。
未来を、過去を、
思考はひたすら捕まえようとするだろう。
そして、思考に結びつけてゆくだろう。
しかし、心配するな。
真実はいつだって圧倒的だ。
思考と、今(真実)なんて勝負にもならないさ。
ほら、目の前には真実が溢れてる。
真実とはこの目の前に映る全て。
この心に感じる全て。
この音が。
この視界が。
この匂いが。
この感情が。
いつだって、あなたに真実を呼びかけている。
いつだって、
紛れもなく確実に展開されている、
真実に満たされた、
この圧倒的にな世界。
あなたを必死で幸せから遠ざけようとする、
思考なんぞ、
本当は相手にもなりはしない。
「今」を感じるという事。
風の音。
歩く音。
海の匂い。
土の匂い。
歩く足の感覚。
となりで笑う顔。
どうやら、
当たり前のそんな目の前に、
私たちが探し回ってる「幸せ」というのが、
あるみたいですよ。
大丈夫。
幸せを感じる事に、
遅い事なんてありゃしないよ。