『インドのおかあさん』
マザーハウスで無事ボランティアの登録を終え、宿に戻った。
私の無計画(愚か)さを心配してくれたおとうさんが、
旅のルートの相談に乗ってくれた。
日本で事前に得た情報と、ガイドブックを照らし合わせ、
初めてガイドブックを真剣に読み込み、おおまかな旅のポイントを決定した。
大まかな旅のポイント(思いつき)
・インド北部の「ダージリン」に行ってみたい(良い場所と聞いたから)
・ネパールに行ってみたい(せっかくなら違う国も見たい)
・ネパールに行ったら、エベレスト付近でトレッキングしたい(せっかくだもん)
・ガンジス川に行ってみたい。(俺には浄化が必要です)
ダージリンという言葉を言った時、
私の愚かさを憐れむように見つめ、
『この雨季のシーズンにダージリンに行くのか??』
とお父さんは言った。
それでも、このいい加減な男のルートを「おとうさん」は真剣に考えてくれた。
私とインド人のおとうさんは顔を突き合わせ、意見を交わした。
ただ、ダージリン付近から出発するネパールに向う長距離バスだけは、
絶対に乗るなとの!!事だった。
理由は「山賊」が出るからだ。
先週も山賊の襲撃を受け、バスの乗客は金品を奪われたらしい。
この時代に山賊!?
うーむ平和な日本からは想像も出来ん!!
私は、ルートが決定した後、街を散策した。
宿という拠点が決まると、こんなに心が落ち着いている。
私はインドを初めて、リラックスして眺める事が出来た。
夕食はインドの家庭料理。
食事も初めて手を使って食べた。
味はとても美味しかった。
手を使った食事作法に違和感があったのは最初だけで、すぐ慣れた。
むしろ、箸より俺には合っているんじゃないか??
そういえば昔、野性児(原始人)と呼ばれた事があったっけ・・・
奥様の「おかあさん」は夜、帰ってこられた。
私は翌日の朝に、ご挨拶をした。
迫力のある眼光。
意志の強さが見て感じとる事が出来る。
エネルギーが体中から溢れている。
70歳とは思えぬ。
おかあさんが私をじっと見つめた。
私は迫力ある眼光にドキドキした。
おかあさん
「あんた、なかなかいい男じゃない!!」
と豪快にお尻を叩かれた。
どうも、お母さん流の挨拶らしい。
私とお母さんは笑い合った。
お母さんは、現地ではとても有名な方らしい。
「カルカッタマタジ」
「ゴットマザー」
と敬意と恐れを込められて、そう呼ばれているそうだ。
おかあさんは、マザーテレサが一人で活動を始めた頃から知っているそうだ。
マザーテレサの活動支え続け、彼女が亡き後も、活動のサポートに尽力されているとの事。
NHKの取材を受けたり・大学で講演なども頼まれてお話もされているそうだ。
おかあさんは、滞在中に
私を見つけるとお尻を叩き、沢山の話をしてくれた。
マザーテレサとのエピソードが印象深い。
おかあさん
『私は罪の子じゃないわ。だからあなたの神を信じない。私は仏陀の子。」
マザーテレサ
『そう私はこの宗教を選び、罪の子という事に準じています。だけどよく分かるわ。そんな事を言った人は初めてよ』
マザーテレサが、狭い宗教観に捉われず、他の宗教にも寛容さを示すエピソードだ。
『マザーほど、愛の強い人は見たことがない。今後、そんな人が100年、200年出てくるかどうか・・』
『どんな人に対しても、特別に崇めるのではなく、同じ人間として対等に付き合うことが大切なのよ』
おかさんは、大切なことを私に沢山教えてくれた。
本当にありがとう。
私は明日のボランティアに行くためのバスのルートを確認した。
初日はマザーハウスに一度集まり、その後各施設にグループで向うとの事だ。
さあ、どんな場所だろうか?
どんな日になるだろうか?
明日は朝早いので、眠らなければならないが、興奮気味でなかなか寝付けなかった。
つづく
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『あなたへ』
今書いてるのは3日の夜です。
お正月の三が日が終わりました。今日から仕事初めの方も多いでしょう。
2018年。頑張りましょう。
私の地元は箱根駅伝のルート沿いにあります。
実際に走ってるのを見ると、とんでもないスピードです。
私の全力疾走より、早い。
沢山のドラマがありましたね。
自分ひとりでは決して出せない力を、チームだと出せる不思議を感じます。
人ってすごい。やっぱり頑張れ!!って言っちゃいますよ!!
私も応援してください!!
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