わたしからあなたへ

「ブログかけ!」というお言葉を頂きましたので、恐れ多くも挑戦中です。私に起きた不思議な物語の第1章を無事書き終える事が出来ました。しかし不思議な流れは力強く私を運び続けています。「あなた」が目に映る世界が苦しいと感じるのであれば、その心を「ほんの少し温める」一助になれば幸いです。泣いて笑って共に世界を味わいましょう。

不二③完

「大丈夫だ」

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唯一無二

トリニティは泣きながら俺を助けた。

わたしが立ち上がれなかった時、

ずっと子供達を励まし助け、

そして、

わたしを王国まで導き続けた。

 

一人さんとトリニティは、

 

お互い向き合って、

 

長い間語りあっていた。

 

 

俺は何だか照れ臭くて、

 

事務所から出てウロウロした。

 

 

2人に共通している事は沢山ある。

 

慈愛がある事。

 

天から愛されている事。

 

人から慕われ、人が群がる事。

 

 

現実世界の社会で、

 

重職を担い多くの人の上に立ち、

 

主導して来た事。

 

 

細かい実務的な事よりも、

 

大局観があり全体に対しての

 

方向性の判断力が高い事。

 

 

社会的な肩書きではなく、

 

人物そのものと付き合える事。

 

 

沢山の想いの矢を受けて来た事。

 

そして、

 

悲しみや苦しみに対峙してきた事。

 

 

人の前では苦しみをほとんど表現せず、

 

笑顔でいる事。

 

そんな風に沢山の共通点がある。

 

 

時折、二人は俺を見て、笑っていた。

 

何話してんだよー

 

どうせ、

俺の心配だろーよ。

 

 

俺は2人の写真をこっそり撮ったりしていた。

 

 

 

2人の話は終わったようだ。

 

2人の事だ、何か交換し合っただろう。

 

 

菩薩と女神と変人の3人で写真を撮った。

 

大切にするつもりだ。

 

 

最後に俺は、

 

一人さんに名刺を渡した。

 

安心させたくて。

 

 

あんな小僧だった俺も、

 

一端の肩書き持つくらいになったよ。

 

俺は大丈夫。

 

共に働く俺の仲間達も見たろう?

 

 

名刺を受け取った一人さんは、

 

俺の顔を見てニッコリ笑った。

 

 

あんなに立派な肩書きを持っていた一人さんから、

 

今回名刺はなかった。

 

俺は嬉しいよ。

 

最初から、俺はあなたの存在を見てたから。

 

肩書きなんて、塵のようなもの。

 

俺は変わらないだろ?

 

名刺なんてなくても、

 

一ミリも変わらず一人さんは、一人さんだ。

 

それが嬉しかった。

 

 

わたし

「また来てくださいよ。

 

 みんなに沢山の経験を話をしてあげてくださいよ」

 

一人さん

「おいおい、話せる事なんかワシゃないぞ」

 

と謙遜し照れ臭そうに笑った。

 

 

俺は即座に、

 

週一回でもウチで働いて欲しいと思ったが、

 

78歳!

 

流石にこれ以上働かすのは可哀想か・・・・

 

働きに働いたもんなあ。

 

と思い直し、駄々をこねるのはやめた。

 

 

一人さんを車までお送りした時、

 

俺の顔を安心したように見つめ、

 

一人さん

「安心したぞ、安心した。

 あの人と一緒なら

 お前は大丈夫だ」

 

と伝えてくれた。

 

うん、わかってるよ。

 

俺はもう大丈夫だよ。

 

 

一人さんは、車に乗り込み、

 

振り返りもせず、車を発進させた。

 

 

昔はハレーに乗ってた一人さんを思い出した(笑)

 

おじいちゃんにはハレーは重いよなあ。

 

そっか、

 

もう一緒にツーリングは出来ないんだな。

 

 

振り返らない一人さんを、

 

懐かしく見送った後

 

青い空を見上げた。

 

「さて、やるか」

 

と残っていた仕事をやるために足早に階段を登った。

 

 

おわり

 

 

 

「あなたへ」

 

一人さん・・・

 

って実名書いちゃってるし!

 

まあ、あの人なら細かい事、

 

ガタガタ言わないしな。

 

いいよなあ、そういう人。

 

あんまりいないよな。

 

 

一人さんっていい名前だな。

 

一人さんの名前書いといて、

 

自分の名前は書かないわけにいかんか。

 

そう。

 

俺は「しんちゃん」ではない。

 

「おじさん」という名前でもない。

 

 

真実の真。

 

まことの真。

 

ひいじいちゃんから、

 

真の字を引き継いだ、

 

「真太郎」という立派な名前がある者だ。