わたしからあなたへ

人生は不思議な事で満ちています。運命の出会いと別れを経て2017年11月20日に「ブログかけ!」というお言葉を頂きました。その不思議な物語の第一章を書き終えましたが、不思議な流れは更に力強さを増して、ようやくわたしは真を生きる事を決心しました。わたしもあなたも生きる事を味わい尽くし、善き旅路の果てで出逢いましょう。

人を動かす事の出来る人(3)

f:id:sintamsc:20190801231437j:image「旅の終わり」byM

 

 

sintamsc.hatenablog.com

 

 

 本田宗一郎

一日一話 PHP文庫

 人を動かすことのできる人は、

 他人の気持ちになれる人である。

 そのかわり、

 他人の気持ちになれる人というのは自分が悩む。

 自分が悩んだことのない人は、

 まず人を動かすことはできない。

 私はそう思っている。 

 

私は悩むという事は、

 

弱さの証明であり、

 

人の上に立つ資格がない

 

という事だと思い続けていました。

 

 

私の仕事の10年間は、

 

・事業所の立ち上げ

 

・機能停止寸前の事業

 

・古い体制からの維新

 

などの担当を担う事がありました。

 

 

私の性分としては、

 

同じ事を繰り返すルーチンワークよりも、

 

変化の多い業務の方が合ってはいましたが、

 

私はそれ程、優秀な訳ではありません。

 

 

事業の立ち上げや旧体制から新体制の移行は、

 

常に課題が山積していました。

 

 

凡庸な能力の私ですから、

 

表面上は淡々とした、

 

振る舞いに映ったかも知れませんが、

 

日々、冷や汗をかき、恥をかき、

 

とにかく必死さだけが取り柄でした。

 

 

全く知識ない分野を足りない頭で習得したり、

 

新体制を提案し、

 

人に説明出来る様に自分がしっかり理解する。

 

そして実務化するために人に説明し協力を仰ぐ。

 

 

弱い心でしたので、

 

日々ハラハラドキドキしながら、

 

ズッコケながら、

 

心も体も緊張して労働をしていました。

 

 

私は「こうするのがベストだろう」

 

という判断はつきましたが、

 

それを人に伝える方法、

 

協力を得られる方法などには、

 

四苦八苦し、

 

 心の内は揺れ動きながら、

 

悩みながら仕事をする日々でした。

 

 

 

そして、月日は流れました。

 

仕事は変わらず困難な出来事の連続です。

 

しかし、

 

様々な経験を経たためか、

 

現在の分野であれば最低限、

 

一通りは対応できる力は身につきました。

 

 

そして、

 

何かトラブルが発生した際や、

 

危機的な状況が発生した際は、

 

私のもとに相談が寄せられたり、

 

私の力を求められる事も増えました。

 

 本田宗一郎

一日一話 PHP文庫

 人を動かすことのできる人は、

 他人の気持ちになれる人である。

 そのかわり、

 他人の気持ちになれる人というのは自分が悩む。

 自分が悩んだことのない人は、

 まず人を動かすことはできない。

 私はそう思っている。 

 

 

 

今も仕事において悩まない日はありません。

 

 

私が本田さんの言葉に出会った時に、

 

「ああ、そうかもしれない。

 

 悩んだ日々は決して無駄ではなく、

 

 今、こうして活きているのかもしれない」

 

 

私は散々悩み、傷つきましたから、

 

相手の気持ちが分かる様な気がするのです。

 

 

ですから、

 

相手が受け取りやすい言葉にして伝えたり、

 

相手のプライドを損なわずに、

 

伝えるべき事は伝える事が

 

少しは出来る様になりました。

 

そして、

 

目標に到達するために、

 

相手の状況をよく観察し、

 

一番合理的に物事が進められるように、

 

忍耐強く、

 

「時期」を待つ事が少しは出来る様になりました。

 

 

本田さんの様な日本で有数の経営者も、

 

「悩んだ」

 

というのであれば、

 

私が悩むなどは当たり前の話です。

 

 

私は初めて「悩む」という事を、

 

肯定的に捉える事が出来たような気がします。

 

それは私の中である種の革命であり、

 

価値の転換だったような気もします。