わたしからあなたへ

人生は不思議な事で満ちています。運命の出会いと別れを経て2017年11月20日に「ブログかけ!」というお言葉を頂きました。その不思議な物語の第一章を書き終えましたが、不思議な流れは更に力強さを増して、ようやくわたしは真を生きる事を決心しました。わたしもあなたも生きる事を味わい尽くし、善き旅路の果てで出逢いましょう。

曲がって立つ樹の方が根っこはしっかりしている①(往復書簡)

「ネコと車椅子」 絶賛販売中

千幸さんへ   

    

「千幸さん」という名前がまず印象的でした。

 

男性では珍しいと感じ、

 

とても素敵だなって思ったのを今でも覚えています。

 

千幸さんと出会ったのは10年以上前の事なのか・・  

 

いやー俺もいろいろありましたわ。

 

 

千幸さんと出会った当時、俺は30代前半。

     

訪問介護の主任をやっていた頃でした。

 

社会生活が苦痛で苦痛で、

 

しかしながらも、

 

父親になったばかりの、

 

新しい人生が始まった頃でした。

 

     

千幸さんが利用する一つの事業所として、

 

関わりを持たせて頂いたのがご縁でしたね。

 

 

たくさんの方と関わってきましたが、

 

千幸さんは当時、特に印象深い御仁でした。

 

何というか、

 

独特な空気感があり、

 

猫を深く愛し、

 

人と違う世界を見て、

 

話す言葉にセンスがあり、

     

腹が据わっていい男だな

   

モテたんだろうな

 

と勝手に思っていました。

 

そうか、俺が出会った時は

 

「茶太郎(猫の名前)」が千幸さん宅に来て、

  

間もない頃だったのか・・・

 

と本書を読んで知る事になりました。

     

そうです、

  

その千幸さんが

  

本を出版された!

(CMしてまっせ!)

 

ので、読ませて頂きました。

 

うーん、さすが。

 

壮絶な人生の記録なのですが、

 

その中にユーモアや悲しみ、言葉の重さと

 

生きる事を達観した仏教に通じる眼差しを、

 

言葉の端々から感じました。

 

出会った時の直感は正解でした。

 

    

ネコと車椅子:

曲がって立つ樹のほうが根っこはしっかりしている  

加藤千幸 著  

1956年 名古屋市生まれ。頸髄損傷 障害者。 名古屋工業大学卒業。洋食器メーカー三郷陶器株式会社(愛知県尾張旭市)を経て住設機器メーカー東陶機器(福岡県北九州市)に勤務。40歳にプール飛び込み事故で首の骨を骨折し、四肢麻痺障害を負う。

事故で首の骨を折り、一瞬にして手脚が動かない四肢麻痺に成る。
誰にでも起こり得る突然の障害を、受け入れるまでの25年間の主人公の心情を描いたノンフィクション。
時はバブルの企業戦士の日々が、突然に人の施しなしでは暮らせなくなる。
仕事に復活する強い意志でリハビリテーションに励むが、指先ひとつ動かせない重度障害に気づいていく。
愛猫や家族との別離を重ね、朝から就寝まで介護ヘルパーさんと暮らす日々にて、二度目の人生を会得していく。
寝返りすらできず天井を見つめる日々で、
心折れながらも進み、心のしなやかさと絶望から生き直す力を、ネコたちを通じ培うライフストーリー。

 

本書の「はじめに」という項の文章を読んで、

 

まずはやられました。

 

はじめに

あなたの日常は、自分自身で造り上げたものですか。「おはよう」に始まり、「ただいま」で家庭に還る毎日に納得し、人生の軸足を置いていますか。

※中略

時を振り返っても豹変した生活には、後悔も自省も祈りも、やり直しがきく術には成りません。なぜ私、なぜ我が家にと、理不尽を胸に、歳月の積み重ねが二つ目の人生の日常が造られていきます。不条理には因果はなく、いつどこでも起きうる気持ちを持つことが、自分自身を支える糧です。

 

禍福は紙一重です。捉え方次第でどちらにも変わります。

本書にて意思に関係なく突然に全てが変わってしまった今日明日を、日常の本質にする一助に成れば幸甚です。

 

この言葉の重み・・・

 

生きる事という本質。

 

禍福は紙一重という認識。

 

普通は書けないと思います。

 

そこからは、夢中で読みました。

 

読んでいて、心が強く惹かれた事があります。

 

その一つが、

 

愛情深い父親であった事です。

 

こんな俺も父としての役割があります。

 

子供達に

 

「強く逞しくこの世界を生きて欲しい」

 

という願いがあります。

 

父として俺は千幸さんの足元にも及びませんが、

 

子の幸せを願う気持ちは変わりません。

 

千幸さんの息子さんに対する、

 

切なる想いは、本当に胸に刺さりました。

 

 

また、猫との関わりによって生まれる生きる事の深い洞察。

 

プチは「辛い」とか「痛い」「苦しい」など、ましてや「死にたい」とは絶対に言わない。「今」を懸命に生き、その積み重ねが「毎日」と成っており、「明日」という観念もない様相だ。

これこそ「宿命」であり、「天命」を意志の力でつかさどっているのだと、千幸は見護るしかできない。彼は何も言わない。何か要望を言ってくれれば、絶対にそうしてあげるのに。

 

動物や自然はものを言わない。

 

言葉を喋らない。

 

その沈黙は人を癒し励まします。

 

ただそこに「在って」くれる。

 

どんな自分で在っても、

 

ただ黙ってそこに居てくれる存在の大きさ。

 

そして、

 

何か要望を言ってくれれば、絶対にそうしてあげるのに。

 

という言葉が響きました。

 

何より、千幸さんはプチが喋れたら、

 

本当にどんな要望も応えるのだろうと容易に想像がつきます。

 

「空の移り行きを眺め、耳をすまし鳥の声を知り、香りで季を吸い込み、肌で昼夜が移りゆくのを知り、口から旬を味わう。感覚と意識だけで過ごし、それから今を思い、考えれば良いじゃないか。」

やっぱり茶太郎は全てが解っている、火の鳥から出てきて「実相」を知っている。

 

この感覚は、まさに今の俺が「意識」している世界です。

 

茶太郎先生には遠く及びませんが、

 

瓦解が終わり、再誕中の俺には、

 

もうこれ以外に生きる術はないと解っています。

 

読んでいて、

 

とても心惹かれる言葉達に出会いました。

 

何より、千幸さんの言葉は、

 

思考の遊戯の世界ではなく、

 

体験という現実によって

 

紡がれた言葉ですので、

 

言葉に重みを感じました。

 

並の修行僧では太刀打ち出来ないと思います。

 

命を本当にかけた事がある人でないと、

 

書けないであろう言葉達。

 

 

ああ、あんまり書いてしまうと、

 

読む楽しみがなくなってしまいますね。

 

 

気になった方は、是非一読してみてください。

 

 

 

 

 

話は、うって変わって、

 

千幸さんって、

 

なぜかドラゴンボールの

 

「悟空」っぽい!

 

のかを本書を読んで理解しました。 

 

またLINEのスタンプも悟空が使われてる。

 

 

千幸さん自身、悟空ばりの修行をされ、

 

尚且つ、

 

まさか息子さんを

 

「スーパーサイヤ人化」

 

の計画をしていたとは(笑)

 

そんなユーモアのある千幸さんです。

 

 

感想はまだまだありますが、

 

長くなりますので以上とさせて頂きます。

 

 

いやー久しぶりに真面目に文章書きましたわ。

 

 

 

生きる事について、

 

深く考えさせられる一冊でした。

 

素晴らしい本を書いてくれて感謝します。

 

 

うちの事業所にも千幸さんの本を購入しておきますね。

 

きっといまの幸福に気づき、

 

生きる糧になるでしょうから。

 

さて、最後に、

 

Amazonにて絶賛発売中です!

 

電子書籍のKindleで読めます!

 

最後にもう一度、

 

 

頑張りました。

 

どうですかね?千幸さん(笑)

 

 

 

またお会い出来るのを楽しみにしています。