わたしからあなたへ

人生は不思議な事で満ちています。運命の出会いと別れを経て2017年11月20日に「ブログかけ!」というお言葉を頂きました。その不思議な物語の第一章を書き終えましたが、不思議な流れは更に力強さを増して、ようやくわたしは真を生きる事を決心しました。わたしもあなたも生きる事を味わい尽くし、善き旅路の果てで出逢いましょう。

内観への旅④(幻想)

スタジオジブリ制作 宮崎駿監督「君たちはどう生きるか」



当時の私は考える事や記憶の想起などに対して、

機能がうまく働かないという自覚があった。

そして何より、考える事や思い出すという事から、

ひたすら逃げてきた数年間であった。

しかし、内観はその逃げてきた作業に、

徹底的に向き合わなければならない。

 

さて、基本的な内観の手順は以下になる。

内観療法 - Wikipedia

内観療法の手順

病院で行われる場合と、民間の研修所で行われる場合があり、以下は標準的な研修所で行われている方法である。 兄弟、自分の身近な人(時には自分の身体の一部)に対しての今までの関わりを、

  1. してもらったこと
  2. して返したこと
  3. 迷惑をかけたこと

の3つのテーマにそって繰り返し思い出す。

これにより自分や他者への理解・信頼が深まり、自己の存在価値・責任を自覚する事によって社会生活の改善につながると考えられる。

また場合によって「盗み」、「養育費の計算」などのテーマが与えられることがある。特にアルコール依存症患者には「酒代の計算」というテーマが与えられる。自分が一生の間に酒によって失った金額をすべて計算するというものである。あまりの金額に愕然となり、酒を断つものも多い。

内観療法のステージ

内観療法は大きく分けて、内観研修所や病院で一週間篭って行う「集中内観」と、日常生活の中で1人で行う「日常内観」の2つのステージに分かれる。

集中内観では外界からの刺激が遮断された道場の中に、屏風で狭く仕切った空間を作り、その中で朝6時から夜9時まで続けて上のテーマについて一週間、(6泊7日または7泊8日)内観していく。途中1~2時間ごとに訪れる面接者に対して、それまでに思い出した事を話す。それに対して面接者は共感的態度で耳を傾け、かつ必要最小限の返答で応える。その過程ではしばしば劇的な価値観の転換を伴うことがある。

病院での集中内観では(断食)絶食療法と併用されたり、森田療法と併用されることもある。

 

私が受けた研修所では、

内観の取り組み時間は、

自身の判断に委ねられていて、

早く寝ることも可能だし、

寝ずにやる事も可能。

つまり面接官は、

その個人の取り組みに応じて下さるという、

特殊な環境条件であった。

また集中力を高めるために瞑想などの指導も受けた。

 

当時の私にとって、

記憶を想起させるという作業は本当に厳しい状況であった。

しかし、この機会で起死回生で出来なければ、

私にとって正直生きていける算段はなかったので、

面接官の方には、

「自分が出来る限界までやりたい」

と伝えた。

食事についても、話し合いをしながら決めた。

最初の2日日間程度は絶食し、徐々に回復食、

その後1日2回の食事を提供して頂いた。

 

私の当時の内観に取り組んだ時間をメモに残してある。

(2時間程度は食事の時間となる)

 

  8日 14時スタート AM3時就寝 

  9日 6時起床 00時30分就寝  

  10日 6時起床 23時就寝 

  11日 5時40分起床 22時45分就寝 

  12日 5時40分起床 22時就寝 

  13日 6時起床  22時就寝 

  14日 4時起床  22時就寝 

  15日 3時40分起床 21時就寝 

  16日 3時起床 7時終了   

 

私は時間が許される限り全力で取り組んだ。

15時間〜18時間取り組んだ。

しかし正直に言えば、

私はもっとやれる人間だと思っていた。

自分は命をかけてやれる人間だと思い込んでいた。

 

何故ならば内観を始める前、

面接官の方からは、

『本当に全てをかけて取り組む方は、

 食べず眠らずやり続ける方も見えます』

という衝撃的なお話を伺っていたからだ。

 

私はどこまで追い込まれ、

どこまで命をかけて出来るか?

確かめる事が出来るいい機会だと思った。

私は常々、

本当に大切な事であるなら、

命をかけて取り組む事が出来る人間だと信じていた。

 

しかし、現実の結果は、

眠くなり、食欲もあり、

なんども挫折し、

途中で

「もうこれ以上はやれない」

と当たり前に投げ出した。

 

私は自分の追い込まれ方、

そして、自分は命をかける力が、

この程度なんだと現実を知る事になった。

ああ、俺は命をかける事すら出来ないのかと、

実際に体験的に知る事は強いショックであった。

 

また内観をする度に、

自分の真の姿が如何に悪に満ちた存在かを、

何度も見つめる事になり、

自分に対しての幻想が徹底的に打ちのめされた時間となった。

 

つづく

吉本内観への旅①(人生の地下工事) - わたしからあなたへ

吉本内観への旅②(悪人への気づき) - わたしからあなたへ

吉本内観への旅③(私のくびき) - わたしからあなたへ

吉本内観への旅④(幻想) - わたしからあなたへ

吉本内観への旅⑤(記憶の海底) - わたしからあなたへ

吉本内観への旅⑥(悪の暴露) - わたしからあなたへ

吉本内観への旅⑦最終回(内観について) - わたしからあなたへ

内観への旅⑧番外編(ウイルスの発見) - わたしからあなたへ

 

「あなたへ」

週末に、

スタジオジブリ制作

宮崎駿監督の

「君たちはどう生きるか?」

を見てきました。

 

賛否両論あるようですね。

正直どうでもいい事です。

 

内容としては、

今までのジブリシリーズとは異なり、

やや分かりづらさはありましたが、

私は見終わった後、

「生きるのをなぐさめられた」

という想いを抱きました。

あとはキャラクター達が面白かった。

何回かゲラゲラ笑ってしまいました。

相変わらず女性がカッコよく描かれています。

 

私にはジブリ作品の中でも上位の作品となりました。

 

どんなに善を夢見ても生きる事は、

善と悪を含む事から逃げられない。

それを見つめている作品だとも思いました。

また見たい。

 

 

いやー、

今日は1日心身疲労気味の1日でしたが、

なんとか頑張りました。